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ハコで『対話』するweekday event

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REPORT

dialog box Vol.6 REPORT!!(前編) – 声優楽曲の求道者たち

dialog box Vol.6 REPORT!!(前編)

こんにちは。
dialog box、主催&レポート作成担当のspacetimeです。
 
2019/08/29(木)、「ハコで対話するイベント」dialog boxの第6回が開催されました。
今回はそれぞれ声優楽曲パーティを擁するmoppさん、かのんびーつさん、ISHIIさんをお招きして『めくるめく声優楽曲の世界』に迫りました!!
レポート前編では、ゲスト紹介からそれぞれのパーティに関するお話までをお伺いしていきます。

  

 

<過去レポートはこちらから>
dialog box Vol.1 REPORT Guest:リズマニ 『DJとして空間をどう作るかが重要』
 
dialog box Vol.2 REPORT(前編) : DJ kaw*kaw「苺ましまろで好きなのは、mixiコミュニティのメンバー数が一番少ないあの子」
dialog box Vol.2 REPORT(後編) : DJ kaw*kaw「Traktor最大の魅力は、マッピングを突き詰められるところ」
 
dialog box Vol.3 REPORT(前編) : chefoba「15歳のときにバイトの初任給でDJ機材を買いました」
dialog box Vol.3 REPORT(後編) : chefoba「DJとして、自分とちゃんと向き合うことが大事」
 
dialog box Vol.4 REPORT(前編) : とんとん『実は、「オタク、キモっ!」って思ってた側でした。』
dialog box Vol.4 REPORT(後編) :とんとんさんインタビュー後編&アニソンインデックス!!特集
 
dialog box Vol.5 REPORT!!(前編) :WAN&くくり あるアニソンDJが歩んだオタク文化40年の歴史
dialog box Vol.5 REPORT!!(後編) :WAN&くくり コスプレダンパ30年の歴史を振り返る
 

イベント全体を通して

今回はそれぞれのシーンで確かな支持を得るパーティを持つみなさまをお招きしたため、パーティメンバーや声優楽曲に造詣の深い方を中心にご来場者も多く、大変盛り上がりました!

いつもながら、お初の方が多くdialog boxのシーンを幅広いみなさまにお届けすることができたと思います。
 
<嬉しいご感想>


 

DJのお時間

いつも通りspacetimeからゆったりとスタート。
今回のテーマである『声優楽曲』のみでご来場者をお招きしました。
 

 
2番手はmoppさん。
自身のパーティ「Juke Vox」を意識した、ダンスミュージックと声優を融合させる見事なプレイ。
このあたりから、お客さんも増えてきました。
 

 


 
3番手のかのんびーつさんは、幅広いBPM帯から声優さんの魅力に迫るプレイ。
東山奈央さんへの思いをビシビシ感じました。


 
トークを挟んでトリを飾ったISHIIさんは、新旧織り交ぜたエモーショナルなプレイで美しくイベントを締めくくります。


 
それぞれが楽曲を大切に扱っていることがとてもよくわかるプレイで、とにかく”踊れる”プレイであったことが印象的でした。
声優楽曲に詳しい方々が中心のフロアも相まって、とてもいい雰囲気でしたね!
 

今回の接続メモ

今回のタイムテーブルは、
 
spacetime → mopp → かのんびーつ → Talk → ISHII
 
でした。
MOGRAに用意して頂いた機材は、DJM-900NXS / CDJ2000NXS。
機材も簡潔で、非常に転換もスムーズでした。
 
・spacetime
rekordbox(PC)をCDJにLAN接続。
  
・mopp
rekordbox(PC)をCDJにLAN接続。
 
・かのんびーつ
CDJにUSBメモリ。
 
・ISHII
CDJにUSBメモリ。


 

Talk Session

ごあいさつ

spacetime
dialog box Vol.6、ご来場いただき誠にありがとうございます。
今日、メチャクチャ多いですね!

いつもはゲストの方を1~2名お呼びしてその方のパーソナルだとかDJのお話だとかを伺っているのですが、今回はちょっと方向性を変えまして「今、すごく来てるな!!」と個人的に思っている声優楽曲特集をやりたい!とmoppさんから営業を受けまして、この場を設けさせて頂きました。

いつもは笑っていいともなんですが、今回はタモリ倶楽部っぽいと思います。

つい先日、MOGRAさんは10周年を迎えたということでおめでとうございます!

また、実はこのイベントも今日でこっそり1周年を迎えました。
ご来場いただいたみなさま、レポートをご覧になって頂いたみなさまのおかげです。
本当にありがとうございます。

というわけで、本日のゲストをお呼びしましょう。
moppさん、かのんびーつさん、ISHIIさんです!

■声優楽曲
声優さんが歌唱している楽曲のこと。
アニメのOPEDからキャラソン、個人としてのアルバム曲までその定義は多岐にわたる。

乾杯

今回の乾杯は、花澤香菜さんのCMでおなじみ「香るエール」となりました。

spacetime
香るエールのCM見たんですが、ちょっとどうにかなりそうでしたね。

かのんびーつ
あの6秒のやつですよね!


※残念ながら動画は非公開…
 

 

プロフィールご紹介

spacetime
それでは、今日のゲストのみなさんをご紹介していきましょう。
このイベント、大不評なんですが必ずみなさんのプロフィールを音読します!

かのんびーつ
実は自分で音読したほうが面白いですよね。

spacetime
それいいですね!!
では、今日はご自身で音読して頂きましょう。
moppさんよろしくお願いします!

<本当に音読してもらいました>

■mopp(Juke Vox/MILK RING RECORDS/なーどーぷ)

2015年に活動開始したアニソン/声優楽曲DJ。
多彩な音楽経験、オタク経験からアニメ、ゲーム、声優楽曲などのA-POPを解釈しており、
展開を強く意識した幅広い楽曲アプローチで、心地良さや楽しさを提供し続け、様々なイベントで成功を収める。
2017年からは「いい声のいい曲で踊る」をテーマにした声優楽曲パーティ「Juke Vox」を主催する。

■かのんびーつ(聴覚彼女)

小学生の頃よりバンド音楽、クラブミュージック等世界中の様々な音楽に触れた後「良い声の良い曲」としての声優楽曲の魅力に気づき、2014年声優楽曲DJイベント聴覚彼女の立ち上げと共に活動を開始する。
これまで東名阪を始めとした20以上の都道府県でプレイし2016年には主催イベント聴覚彼女の東名阪ツアーを成功させ、現在も「良い声の良い曲」をテーマに各地で活動を続ける。

■ISHII(Sweet Sling Singapore)

洋邦のポップスをクラブミュージックマナーでDJプレイすることを軸に、
POPS、HOUSE、HIP HOPなど様々なジャンルのパーティーに出演。
声優が歌う隠れた名曲を発掘するパーティー『声優レアグルーヴ』を犬重とともに渋谷OTOにてオーガナイズ。
ユニバーサルミュージックより発売された同名CDシリーズの監修の他、
TBSラジオ・雑誌・DOMMNEなど各種メディアでもDJプレイや曲解説など、幅広い音楽知識を生かし活動中。

spacetime
今回は、3名の声優楽曲マイスターのみなさまとイベントを進めさせて頂きます。
よろしくお願いします!

主催している声優楽曲パーティについて

spacetime
なぜこの3名の方をお呼びしたかといいますと、声優楽曲のパーティをオーガナイズされている皆様であるからというのが大きな理由です。
それぞれのパーティが、それぞれの地で大きな盛り上がりを見せているということを肌で感じたので、今回の企画をぜひやってみたいと思いました。

なので、まずは皆様の主催するパーティについて教えて頂ければと思います。

Juke Vox

mopp
どうも、Juke Voxというパーティを主催しているmoppです。
よろしくお願いします。
場所は早稲田の茶箱です。

<ここでシャッターの連射音>

誰だ連射してるやつ!

■Juke Vox @音楽喫茶sabaco

声優レアグルーヴや聴覚彼女、アニメロウの影響を受けた主催のmoppが、 2017年に発足した「良い声の良い曲で踊る」をテーマにダンスやポップスのノリで楽しむ声優楽曲パーティー。 コンセプトの独自性と毎回変わる好評のゲストビールの力で開始から全国から集客を伸ばし、 現在は毎回会場を満員にしている。(本当に皆様ありがとうございます!!!)

spacetime
先日のJuke Voxも遊びに行かせて頂いたり、昨年には1度出演もさせて頂いたんですが、どんどんお客さんが増えていて、今は茶箱が全く身動き取れないくらいの集客になっているんですよね。
だいたい、これぐらい(MOGRAのラウンジ)のサイズの茶箱でどれくらい来ているんですか?

mopp
50人は超えてます。

spacetime
すごいですね…
今日はJuke Voxのクルーの方も多数いらっしゃってるかと思いますが、せっかくなので
一つ聞いてみたいことがあるんですね。
第1回のJuke Voxをやるときに、どういう基準でレジデントDJを選びましたか?

mopp
エグいですね!
これは誰にも言ったことがないんですが、Juke VoxのDJについては私の中で軸があって、自分のカラーをしっかり持っていることと、与えられた時間帯に対してしっかり仕事ができることというのがあります。
あとはdigの深さと、黒い裏ノリみたいな部分もできるかというところ、あとは一番大事にしているのは「こいつと一緒にパーティやったら楽しそうだな」という人間性を重視してお声がけしました。

spacetime
ありがとうございます。
moppさんのおっしゃる通り、Juke VoxのDJさん達は本当にうまい方が多くて勉強になるし、DJとしては焦る部分もあるし、凄いクルーが集まったパーティだと思っています。

※宣伝※
次回のJuke Voxは今週末、2020/02/01(土)に音楽喫茶 茶箱にて!!
http://twvt.me/jukevox_11

■早稲田 茶箱
早稲田にある老舗の小箱。
とにかく音が最高に良い。
様々なクラブミュージックからアニメ・ゲーム楽曲のイベントまで、受け皿の非常に広い大人の遊び場。
http://sabaco.jp/
聴覚彼女

spacetime
続いて、かのんびーつさんお願いします。

■聴覚彼女 From 愛知

2014年、愛知でアニソンDJイベントが盛り上がっている一方声優さんが歌っている音楽があまりかからなかった事から無いなら作ろうと始めたイベント。
当時DJではなかった現場のオタクや音楽のオタク達にDJを始めさせ、現場勢や楽曲派などの垣根をなくし愛のある空間作りを目標にしている。
2019年、拠点であったDominaが閉店し現在は全国各地で開催している。

かのんびーつ
名古屋でアニクラは盛り上がっていたんですが、声優さんの楽曲が全然かかっていなかったんです。
声優さんが歌っている音楽が僕たちは聞きたかったので、無いんだったら自分たちでやろうと始まったイベントです。
レギュラーメンバーは、実はみんなDJじゃなかったんです。
元々、DJではなかった現場のオタクだったり、たとえばDJ声優パラダイスとか音楽が好きな人に「お前はDJをやるべきだ!」ということを伝えていって、始めたイベントです。
今のイベントの色としては、いわゆる現場勢と呼ばれる現場のオタクだとか、現場にはいかないんだけど声優さんのラジオが好きだったり声優さんの音楽が好きだったりする楽曲派だったりとか、結局は「声優さんが好きだよね」っていうことでそこの垣根を無くそうぜ!をテーマとして声優さんへの愛のある空間というのを共通項に開催しているイベントです。

ただ、2019年の頭に開催地であった名古屋のDOMINAがなくなってしまったので、今後は拠点を地球にして。
ちなみに来年(2020年)は韓国でやります!
なので、声優さんが好きな人たちがいる場所に行って開催するかつてあった「巡」というイベントのインスパイアのような形で活動の幅をどんどん世界中に広げていこうというイベントです。

spacetime
聴覚彼女は、以前に東名阪で開催したことがあって東京のHeavy Sick Zeroで開催したときに呼んで頂いたんですけれども、メチャクチャに衝撃を受けました。
僕が中学生ぐらいの頃に布団をかぶってウォークマンで聞いていた曲をかけてこんなに盛り上がるんだ!と。
あんなに幸せだったことはないですね。
こんなにTWO-MIXをかけて幸せだったことはない。
しかもJust Communicationじゃないんですよ!
みなさんが純粋にいい声といい音楽を求めている。
あとは、最後のほうでリワインドしているのを見て怖くなったくらいなんですが(笑)
本当に、あのイベントに呼んで頂いたことは僕のDJ人生の中で大切な1ページになりました。

かのんびーつ
ありがとうございます!

spacetime
全国各地で開催されていると思いますが、地域差みたいなものってありますか?

かのんびーつ
あります。
それも今回のテーマとして用意していたんですが、都市圏での声優楽曲イベントと地方での声優楽曲イベントでの特色みたいなものをこの後、話そうと思っています。

■現場
ここで意味するのは声優さんのライブやイベントのこと。
現場から得られるインスピレーションは、本当に多い。
 
■巡
関東を中心に活躍する新進気鋭のDJ・VJ・クリエイター陣が 日本各地へ遠征することを
コンセプトとして結成されたクルー「メグリ」によるイベント。
2018年まで開催されていた。
https://club-mogra.jp/2018/12/01/3653/
 
■中野 Heavy Sick Zero
中野の早稲田通り沿いにある箱。
2000年代初頭のかなり早期の頃から、日中の時間帯にアニメ・ゲーム関連のイベントにも門戸を開いていた。
 
■Just Communicationじゃない
TWO-MIX、アルバム曲もめっちゃいいので聞いてみてね!
 
■リワインド
楽曲をバックスピンした後に最初からかけなおすこと。
これが発生するのはだいたいフロアが制御不能なくらい最高潮になっていることが多い。
前述の聴覚彼女でこれとそれを取り巻く状況を目撃したオーディエンスが「すごい、偏差値2ぐらいしかない…」と呟いていたことが印象的。

 

声優レアグルーヴ

spacetime
続いてはISHIIさんですね、よろしくお願いします。

■声優レアグルーヴ

2014年2月にスタート。声優が歌う楽曲を、タイアップ、ノンタイアップ、キャラクターソングの区別なく、またライブやアーティストの文脈も関係なく、クラブミュージックのいちジャンルとして楽しむパーティー。
これまでに同名オムニバスCDを2枚リリース。現在は6月/12月の年2回開催し、コンポーザーやディレクター、ライターなど多様なゲストを呼び、声優楽曲DJ界隈のはしっこをざわつかせている。

ISHII
大きい特徴としては、それまでいわゆるアーティストだったりとか声優さんのファンが楽しむようなイベントが多かった当時に楽曲をフォーカスして開始したイベントの走りだと思います。

spacetime
声優レアグルーヴさんもありがたいことに出演をさせて頂きまして…

mopp
全部出てますよね。

spacetime
はい、ありがたいことに…

ISHII
じくうさんは全部出てるし、ここのメンバーはお互いのイベントにも多く出演しているのですが僕だけJuke Voxに出ていないんですよね(笑)

mopp
あとでミーティングしましょう(笑)

ISHII
元々、コンセプトを立てたのは僕じゃなくて犬重さんなんですね。
僕は当時、声優だけでなくアニソンでもDJをやっていなかった時期で、言ってみればこれがきっかけで声優さんの楽曲でのDJを開始しました。
ほんとに手伝いで始めたら、いつの間にか共同オーガナイズになった感じです。

会場の犬重さん
今は仲が悪いです(笑)

ISHII
いつが仲良かったの(笑)

spacetime
このイベント、いつも必ず振る舞い寿司が出るんですよね。
これがまた印象的で。

ISHII
1500円ワンドリンクで、寿司食っていい曲聞いて帰れるという。

mopp
日本各地で寿司をパーティ中に振る舞うイベントって結構あると思うんですが、かなり早いほうでしたよね。

ISHII
これも、一番最初にやったのはDJ声優パラダイスという男なんですね。
大阪で昔やってたイベントで、俺らが「寿司食いてえな」って言ったら名古屋から平日の夜にわざわざ来てくれて、しかも寿司まで持ってきてくれて。

かのんびーつ
サンタクロースですね!

ISHII
深夜バスで颯爽と帰っていくという。

spacetime
そんな声優レアグルーヴさん、なんとアルバムが2枚リリースされております。
こちらご紹介いただけますか?

ISHII
1枚目と2枚目でちょっとコンセプトが違っていまして、2014年~2015年にかけてリリースしたんですけれども、1枚目はわりとクラブミュージックに寄ったハウスやヒップホップ流れのもので構成していて、2枚目は主にシティポップというか、ライトメロウ的な感じで聞けるような感じのアルバムとしました。
ちなみに、持ってる方とか聞いたことある方とはいますか?


<声優レアグルーヴ Vol.2>

(会場ほとんど挙手)

ISHII
ああ、結構いるんですね。
ありがとうございます。
 

 

■あとでミーティングしましょう(笑)
実は当日のうちにmoppさんからかのんびーつさんとISHIIさんにJuke Vox Vol.10の直接オファーがありました!
http://twvt.me/jukevox_10
 
■DJ声優パラダイスさん
名古屋を拠点に活動するDJさん。
今回は話題の端々に登場しており、間違いなくシーンに重大な影響を与えた偉人。
https://twitter.com/djseiyuparadais
 
■声優レアグルーヴのアルバム
下記からどうぞ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00OHZW5U2/
https://www.amazon.co.jp/dp/B00QU4R5OE/

声優 / 声優楽曲にハマったきっかけ

spacetime
そんなみなさんが、声優楽曲にハマったきっかけなどを教えてください。
これ、絶対に面白い話になっちゃうんで手短にお願いします。(笑)

mopp
2つに分けて、まず声優さんにハマったきっかけとしては、カウボーイビバップというアニメで、普段よく聞くいい声の方々がみんな出ていて。
ゲスト回でも坂本真綾さんが出ていたり、ほんとにすごい方がたくさん出演されていたんですね。
それがきっかけで声優さんに興味を持って。

spacetime
もう、誰とかではなく全員ですか。

mopp
そうですね。
それから声優さんをアニメ見るたびに追いかけることになりました。
声優楽曲に関しては、元々田村ゆかりさんとかが大好きだったんですが、これもまたある男がお前の好きな方向性なら声優楽曲もいい曲がいっぱいあるから聞いてみろ!と言われたのがきっかけです。
詳しくは後ほど…

かのんびーつ
声優にハマったきっかけは、皆口裕子さんですね。
僕は昭和62年生まれなんですが、当時リアルタイムでやってたゲームがテイルズオブエターニアという作品で。

spacetime
皆口裕子さんは、我々だとねるとん紅鯨団かYAWARAなんですよね。

かのんびーつ
そうそう、そうなんです。
エターニアのファラっていうキャラと、カードキャプターさくらのさくらちゃんのお母さんが同じ声優さんだって気づいちゃったんですよ。
これ、国家機密だと思ってて、世界で知ってるのは俺だけだと。
っていうところから声優さんを意識するようになりました。

声優楽曲については、周波数がこれだけ分離している音楽って世界中のいろんな音楽を聞いている方だとは思うんですが、こういうソウルとかファンクとかの音楽にこんなに萌える声が乗っかっているのは日本の声優楽曲だけだと思うんです。
なので、音楽的なインパクトがものすごく強かった。
そんな楽曲は、また後程ご紹介いたします。

ISHII
僕は完全に作品ベースなんですが、エヴァとサクラ大戦です。
で、それをきっかけに声優さんがやっているラジオを聞き始めて。
サクラ大戦だとサクラ大戦 有楽町帝劇通信局。

spacetime
あー、ありましたね!
聞いてました。

ISHII
エヴァもその当時にやっていた番組で、それをきっかけにそういったラジオを聞き始めました。
ちなみに声優レアグルーヴの第1回では、俺がメチャクチャ好きだという理由でタイムリープをかけていました。
声優さんには作品からのアニラジきっかけて入っていったんですが、DJについては先ほど言ったように犬重さん声優レアグルーヴというコンセプトでイベントを始めるといったときに「こんなに知らない曲でこんなに面白い世界があるのか」というのが衝撃で始めていった感じですね。
楽曲的な原体験はやっぱりラジオです。

■皆口裕子さん
特徴的な優しい声で長く活躍されている声優さん。
近年ではラブプラスの 姉ヶ崎寧々 役で世間の男性を虜にした。
 
■サクラ大戦 有楽町帝劇通信局
1996年放送のラジオ。
当時の主流であったトークとラジオドラマという構成ではなく、番組すべてがサクラ大戦の世界観に乗った全編ドラマ仕立てのラジオであった。
 
■緒方恵美の銀河にほえろ!
メルティランサーとのタイアップで開始した「男八段」緒方恵美さんのラジオ。
こちらも1996年。
とにかくすごかった。
何がすごかったかは言わない。
 
■タイムリープ
クリス・クロスで人気を博した高畑京一郎さんによる小説「タイム・リープ あしたはきのう」のラジオドラマOP。
緒方恵美さんの名曲。

なぜ『声優楽曲』でDJをはじめたのか

spacetime
続きましてはこちらのテーマです。

mopp
私は元々ネットレーベルカルチャーにどっぷりの人間だったんですが、声優さんの曲でDJをやってみたいなとは全く思っていなくて、ただそんなときにある人がTwitterで僕に声をかけてきたからなんですね。

ISHII
頻出するね!

spacetime
今日、呼んだほうが良かったんじゃないですか(笑)

mopp
昔から中谷美紀さんの私生活というアルバムがとても大好きで、そういうアルバムないのかなってまだフォロワーが50人とかの頃にTweetしたらそのときにDJ声優パラダイスっていう怖い人が教えてくれたんですね。

ISHII
もう警察だよね!

mopp
そこから声優さんの曲を聞くようになりました。
音楽的に強いアプローチのアルバムもたくさんリコメンドされて始めた感じです。

spacetime
続いてかのんびーつさんお願いします。

かのんびーつ
巻きなので一言でいうと、中川かのん starring 東山奈央。
が、かけたいからその方向でDJを始めました。

spacetime
簡潔かつわかりやすいですね!
素晴らしい!

spacetime
続きましてISHIIさん。

ISHII
僕はさっき言ったように巻き込まれですね。
最初はオーガナイズするときに頭数がいないから入るみたいな感じで始めて、音源チェックしだしたら本当に面白くてズブズブとハマっていきました。
本当はモテたくてDJを始めたはずなので、オタクの曲でDJをするなんて全く考えていなかったんですが、どうしてこうなったんだ!という。

かのんびーつ
ISHIIさんモテたくてDJやってたんですか!

ISHII
はい、モテたくてDJ始めました。
基本そうですよ。

かのんびーつ
今日イチおもしろい(笑)

会場の犬重さん
モテたくなきゃやんないよ!

ISHII
人生の行動視点が大神一郎的な感じで、「どうやったらモテるか!」という…
まあ、その話はいいですね。

■中川かのん starring 東山奈央
東山奈央さんは、神のみぞ知るセカイという作品でアイドルであった中川かのん役として、様々な楽曲のリリースやイベントを行っていた。
 
■大神一郎的な感じで
サクラ大戦の伝統的なシステムである、制限時間付きの選択肢「LIPS」のこと。
ここで選んだ結果が、その後のストーリー(主に親密度)に影響する。
時間だけでなく強弱やアクションなども取り入れたものもある。

声優楽曲Digの手法

spacetime
みなさん声優楽曲をたくさんご存じかと思いますが、Digはどのように行っていますか?

ISHII
これ、新譜と旧譜があるじゃないですか。
やっぱり両方ですかね。

spacetime
そうですね。

ISHII
新譜については事前の打ち合わせでも話題に出たんですが、基本的には全部聞けってことになりますよね。

かのんびーつ
この人、マジで怖くないですか!

ISHII
だって、新譜は聞けるんだよ!

spacetime
「新譜は聞けるんだよ」(笑)

ISHII
だって、ネットに上がってない(配信をしていない)のって一部でしょ?
桃井はるこさんとか田村ゆかりさんとか。
あとは音泉の一部とか。
ラジオ系はやっぱり視聴が無いから厳しいなって思うんですけど。

mopp
レーベルが視聴とかをたくさん上げてくださいますので、レーベルのアカウントをフォローしたりとか、そういうのである程度集められるし、配信サイトなどを見れば基本的には網羅できますね。
旧譜に関しては2通りあると思っていて、誰かが「良い!」って言ってるものについてはその人のTwitterやMixcloudのアカウントをフォローして、そこで使ってる曲を全部買えばいい。
もう1つ、効果があるなって思うのはblogですね。
たとえばBLなどの特定方面への楽曲を掘ろうと思ったときは、いろんな方のblogを毎日読んで、その人のレビューの中にある「この曲が良かったよ」みたいなのをひたすらに追っています。
視聴が無ければblogを追っかけるというのが曲に出会う良い機会ですし、コンテンツを追いかける上でも非常に良いイントロダクションだと感じています。

かのんびーつ
確かに新譜についてはレーベルのサイトやYoutubeチャンネルをチェックするだとか、ISHIIさんが言っているようなラジオについてはやっぱりちょっと早く聞けるので、そういうのを聞いていれば網羅できると思います。
旧譜に関しては、僕がずっとやっていたのは声優データベースってあるじゃないですか。
あれで昭和生まれの方から年代別に生年月日が出ているので、そこに出てきた声優さんをひたすらgoogleで検索するというのをひたすらにやって、そこから調べるという活動をしています。
結論としては、公式情報をとにかくチェック、旧譜に関しては声優さんの名前でgoogle検索という感じですね。

ISHII
で、どうやって全部聞くかって話なんですよね。

かのんびーつ
仕事やめるしかないよ!!

ISHII
僕がやってるのは、アニソンブログ ア・ラ・カルトっていう発売日ごとに新譜のリリース情報をまとめているサイトを軸にしながら、こぼれるところも当然あるので、そういうところをTwitterなどを見ながらチェックしたりだとか、そういったところはもう気合で。
基本はリストをつぶしていくっていう考え方ですね。
旧譜も、実は90年代は99年くらいまで本が出てるんですよ。
それを買って、しらみつぶしにする。

かのんびーつ
あと2000年前後は声優楽曲ディスクガイドという本があるので、それを購入したりしますね。

ISHII
あとはリスアニのバックナンバーとか。
定期的にキャラソンのまとめとかが出ていたりするので、そういう本を使ってリストをつぶすみたいなことをやっています。
女性向けについては、超個人的男性声優楽曲大賞などをはじめとしたインターネット上のblogで調べていますね。
結構がんばって聞いているつもりなんですが、それでも全然知らない曲があったりと色んな発見があったりします。

spacetime
いろいろあるんですね…
僕なんかは、「この声優さんいいな」って思ったらひたすらにその声優さんのアルバムを聴いていくという事をやっているくらいなんです。
だけど、本格的に掘るとなったらこういった幅広い視点を持って取り組んでいかないといけないんですね。
想像以上にみなさんDigの手法が確立していて、求道者的なところがすごい。

■全部聞く
2020年現在、多くの声優アーティスト・レーベルの音源がサブスクで解禁されたり、YouTubeでの試聴が用意されたりしているため、音源のチェック自体は過去と比べてし易くはなっている。
ただし、ゲームやBDの特典、ライブ・イベント・劇場限定、コミケ限定などリリース形態も多岐にわたり、範囲も広く網羅しにくい為、実際に「リリースされた新譜を全部聞く」のは至難の業…というよりほぼ不可能に近い領域なので、それくらいの気概で楽曲チェックに臨んでいると思ってもらえればと。。(ISHII談)
 
■音泉
インターネットラジオ局。
多くの声優さんによるラジオが放送されている。
http://www.onsen.ag/

後編へ続く!!

非常に濃い話が展開された前編でしたが、今回はここまで。
後編では、いよいよ気になる「おすすめ楽曲」「チェックするべきコンポーザー」の話題などに入っていきます。
お楽しみに!
 

 

お知らせ

実はdialog box、次回の予定はまだ決まっていません。
ですが、Vol.6後編レポートのほか、遠征の際に現地の方から伺った「現場の話」なども準備しておりますのでお楽しみに!(第1回は岡山を予定しています)